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​Doo Bee  Traveler

「阿蘇 樹木巡り」 2018

​草千里浜

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~噴火跡地草千里 樹木調査~

この月面のような草千里には、一見、木が全く生えていないように見えました。でも奥に進んでみると、ミヤマキリシマ、ウツギ類がたくさん生えていました。ミヤマキリシマは、5~6月ごろ、ピンク色のきれいな花が咲く九州固有のツツジです。ミヤマキリシマは競争力が弱いので、噴火した後の全く他の木がいない土地でしか生育出来ません。植物の世界は、人間以上に競争が激しいのです。

ミヤマキリシマは、競争が激しい森で生きるより、噴火直後の火山などの誰も住みたがらない場所で敵ナシの状態で生きることを選んでいるようですが、今この噴火跡地では、すでにウツギがたくさん生えていて、競争力の弱いミヤマキリシマにとって危ない状況のような気がします。

解決策としては、阿蘇山が破局噴火を起こして、ライバルたちが一掃されることでしょうか…。

でもそんなことが起きてしまうと、人間にとって大変なことになってしまう…

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このスギたちは、植林用に植えられたスギとは違う、神秘的な雰囲気でした。スギはまっすぐ高く育つため、天にいる神様が地上に降りるときの「最短ルート」になります。神社のご神木や巨木にスギが多いのは、昔の人々がスギを「神様の通り道」と大切にしてきたからです。

でも今は、「花粉症の原因」として邪魔者扱い…

こんなに良い木なのに…

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さらに参道を進んだ先にある「うげと岩」

200万年前から空いている大穴なんだそうです。

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天然記念物の「高森殿の杉」

車を降り、牧場に囲まれた道を歩いていると小さな森が見えて、

「スギの植林地があるな~」と思っていたら、これが「高森殿の杉」でした!

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樹齢は約400年とのこと。

アシウスギという種類のスギで、他のスギとはちがって枝がぐねぐねまがっていて、見惚れてしまいました。可能であれば、花粉症の人もマスクをしてぜひ見に行ってみてください。スギはどれも、最初は小さな花粉です。鼻をつまらせているその小さな花粉が、数百年の時間を経て、こんなに美しい木になります。

スギもこの数百年でいろんな経験(台風などの自然災害や、病気)をしてきたはず。

折れた枝が地面についてそこから発根し、新しい木ができる、という現象も起きていました(ぼくは「天然取り木」と呼んでいます)。

高森殿の杉の近くで地図を見ていて偶然見つけた清栄山へ。

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急勾配を登った先の山頂からの景色は圧巻でした。

普通の日本の山と違い、草しか生えていない茶色い山が遠くまで幾重にも重なっていて、山の奥へと突き進んでみたくなる景色です。

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